ある助産師さんのお話
2019年1月13日 02時32分赤ちゃんを産むとき、陣痛というものがある。
陣痛は、初産で約24時間、2人目以降で約12時間続くものらしい。
妊婦さんの中には、 この陣痛がとても苦しいので、
「産む側は大変、赤ちゃんは生まれてくる側でいいなぁ」
と言う方もいるらしい。
しかし、助産師さんは、これは大きな勘違いだと言う。
赤ちゃんの方が、妊婦さんの何倍も苦しいのだと。
実は、子宮は筋肉であり、これが収縮したり緩んだりするのが、 陣痛の正体らしい。
陣痛が始まり、子宮が収縮すると、赤ちゃんは首のところを思い切り締め付けられ、 へその尾からの酸素が途絶え、 息ができなくなるそうだ。
子宮の収縮は約1分間。 その間思い切り首を締められ、息ができない。
1分たてばまた子宮はゆるむが、 また陣痛が来れば1分、息ができなくなる。
しかも陣痛の間隔はだんだん狭くなる。
この陣痛に耐えられなければ、赤ちゃんは死ぬ。まさに命懸けだ。
だからこそ、赤ちゃんは慎重なのだという。
実は、陣痛がおこるためには、陣痛をおこすホルモンが必要らしいのだが、 このホルモンを出しているのは、 お母さんではなく、なんと赤ちゃん自身。
赤ちゃんはとても賢く、自分自身で自分が、今陣痛に耐えられる体かを判断する。
そして、一番いいタイミングで、自分の生まれてくる日を選ぶ。
(そう考えると、自分の誕生日も、自分が選んだ日なんだと思えるでしょ)
また、急に激しい陣痛を起こせば命が危いので、最初は陣痛を起こすホルモンを少ししか出さず、様子を見てホルモンの量を調整するらしい。
赤ちゃんの中には、予定日を過ぎても、なかなか生まれてこない赤ちゃんもいる。
途中で陣痛を止める赤ちゃんもいる。
そういう赤ちゃんを 「うちの子はノンビリしてる」 なんていうお母さんもいるけど、
そのとき赤ちゃんは必死なんだという。
生まれて来ないのは、赤ちゃんが、「今の体では陣痛に耐えられず死んでしまう」
と判断しているからだそうだ。
赤ちゃんはみんな、自分で判断して、自分の意志で生まれてくる。
「生まれたくて生まれたんじゃない」 なんて言えない。生まれたくて今こそチャンスと思って生まれたんです。
「生んでくれなんて言った覚えはない」 覚えていないだけで、ちゃんと今ですって自分で合図を出しているんです。
すべての赤ちゃんは、その日を自ら選んで生まれてくる。
生きるか死ぬかの狭間の中、あの小さな体で必死に生きようと頑張っている。
子供を授かることもそうですが、 出産は母親にとっても赤ちゃんにとっても
すべてが奇跡の連続なんだと。
あなたの誕生日も、あなたが命を懸けて、選んだ日なのです。
そう考えると、自分の誕生日が、本当に特別な日なのだと
改めて実感できるのではないでしょうか。
だからこそ、誕生日には、「おめでとう」だけではなくて「ありがとう」も添えましょう。